人に見られている気がする|こうの心療クリニック|西明石駅の心療内科・精神科

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人に見られている気がする

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人に見られている気がする

人に見られている気がして落ち着かなかったり、実際にはない悪口などが聴こえる幻聴や、嫌がらせがないのにあると確信してしまう妄想などの症状が起こる病気が統合失調症です。治療を受けないと長い経過をたどることがありますが、新しい薬や治療法の開発が進んだことにより、多くの患者さんに長期的な回復を期待できるようになっています。

統合失調症

統合失調症の主な症状として挙げられるものは、「周囲の人や音が気になって仕方がない」「確かに声がするのに、周りの人は否定する」「考えがまとまらずイライラする」などの症状が挙げられます。
多くは思春期から青年期に発症する精神疾患で、「幻覚」や「妄想」といった症状が特徴的です。
この病気は脳の神経ネットワークにトラブルが生じる「脳」の機能障害と考えられており、およそ100人に1人弱の割合で発病します。
生まれながらストレスに対するもろさがあり、そこに限度以上のストレスがかかると、脳内の神経系に異常をきたして発症すると言われます。

統合失調症の原因

統合失調症の原因は正確には解明されていませんが、統合失調症になりやすい要因をもっている人が、人間関係のさまざまなストレス、就職、結婚など人生の転機で経験する緊張がきっかけとなり、発症することが示唆されています。抗精神病薬が効果を示すことからも、根本的には脳の働きの障害であり、養育環境が悪いからとか、不健全な精神保健環境が原因で起こるのではありません。

統合失調症の治療

統合失調症では、薬物療法と心理社会的な治療を組み合わせて行います。
幻覚、妄想、思考の障害などの症状には、抗精神病薬が有効です。統合失調症は再発を繰り返すことが多い病気で、しばらく症状が安定しているからといって自己判断で薬の量を減らしたり中止したりすると、やがて症状が再発して重症化のリスクが高くなります。したがって、急性の症状が治まっても、抗精神病薬を継続して服用することで、再発の防ぐ維持療法を行います。抗精神病薬には、眠気、筋肉のこわばり、ふるえ、体重増加などの副作用が認められることがあるので副作用も評価しながら治療を進めます。
 心理社会的な治療としては、精神療法やリハビリテーションが含まれ、病気の自己管理の方法を身につけ、社会生活機能のレベル低下を防ぐ訓練などを行います。就労支援などの社会的サポートも重要です。病状や生活の状態に合わせて、さまざまな方法が用いられます。

社会不安障害(SAD)

社会不安障害(SAD)とは、例えば人前で何かをしようとした時に不安に襲われ、極度に緊張するなど極度のあがり症ともいえる症状がみられる心の病です。
人前で話をする時になどに強い不安と緊張を感じ、混乱に陥ります。それにより、他人に悪い評価を受けることや人目を浴びる行動への不安により強い苦痛を感じることで身体不調をきたすため、次第にそうした場面を避けるようになることもあります。
このように、日常生活に支障をきたすことを、社会不安障害(SAD)といいます。

社会不安障害(SAD)の症状

社会不安障害(SAD)では、強い不安症状が自律神経に作用し、さまざまな身体症状を発症することがあります。
また、症状が慢性化してくると「うつ病」や「パニック障害」など、別の心の病との合併が懸念されることもあります。
一例として、不安な気持ちを回避するためにアルコールを多量に摂取するようになり「アルコール依存症」を引き起こすこともあるため、充分に注意することが必要です。

人前で何かをする時に、息苦しくなる、通常より多めの汗をかく、手足、全身、声の震えが出る、何度も吐き気がする、口がカラカラに渇く、めまいがする
この様な症状がある場合はお早めにご相談ください。

社会不安障害(SAD)の原因

社会不安障害の原因は、恐怖症状を抑えるはたらきのある神経伝達物質であるセロトニンが不足してしまうことが、発症の原因ではないかと考えられています。セロトニンが不足する要因としては、過去に人前で恥ずかしい経験をしたことがあるなどの経験的要因、他人の目を気にし過ぎる、人見知りなどの性格的要因、また遺伝的な要因などが挙げられています。
また、セロトニン同様にドーパミンという神経伝達物質が不足することも不安を誘発すると推測されており、神経伝達機能が正常に作用すれば不安状態は発生しにくくなると考えられています。

社会不安障害(SAD)の治療

社会不安障害は、脳内の神経伝達物質の不足によって起きると考えられています。そのため、脳の機能を調整する薬物療法と、精神療法によって治療をおこないます。

薬物療法

抗不安薬や抗うつ薬を用いて治療します。お薬の効果は飲み始めて1ヶ月ほどであらわれてきますが、この時点で服用を止めてしまうと、再発の可能性があります。症状が出なくなっても自己判断で中断したりせず、医師の指示に従ってください。

精神療法

精神療法では、しっかりと現実に向き合えるよう、不安を抱きやすい考え方を変えたり、不安にうまく対処したり、不安に慣れたりする訓練を行います。精神療法による治療は、数ヶ月に及ぶ長い期間を要するケースがありますが、焦らずにゆっくりと治療していきましょう。